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情報支援の現状と問題点

 今日までフォーラムに訪れる患者やその家族をネットワークで応援してきて、いま感じている情報支援の現状と問題点をあげてみました。

 いままで述べてきましたように、喘息患者の多くは情報不足やそれから由来する不安を感じながら治療を続けていることが分かります。このことを日常診療を行っている医師は厳粛に受け止めるべきと思います。もしも十分な情報の提供を受けていたいならば、怠薬や喘息死なども防げたと思われます。

 「すこやか村・喘息館」の情報提供や活動は医師や薬剤師、そして患者やその家族のボランティアによって支えられていますが、それらの協力には限界があります。情報支援は喘息患者のすべてに対して継続的にかつ包括的に行わなくてはなりません。そのためには公的な情報支援に関する組織の設立が望まれます。

 次は著しいインターネットの普及です。これは情報支援のツールとしてうまく使って行かなくてはなりません。ホームページによる資料の提示や、インターネットをによる喘息日誌の配送講演会のインターネットによるライブ放送などが現在行われています。

 また本学会のシンポジウムも同じ手法を用いてインターネットによって視聴することが出来ます。

 インターネットの普及にも関わってきますが、営利目的の情報の普及も問題となってきます。インターネットを始め様々なマスメディアが登場し、情報の配布も過去に比べると用意になってきました。それに伴い、コマーシャリズムの進出も問題になってきます。効果が明らかでない民間療法や環境整備用品の販売などは、患者の立場からみれば、同じ医療情報として扱われます。インターネットの情報はまさに玉石混交と呼ばれており、それを鑑定できる患者は限られています。医学的裏付けが乏しい情報を始めに入手してしまうと、今日の医療を説明するのに大変苦労します。

 患者のQOLの改善に情報提供がどの程度貢献したかは、今日良い評価法がありません。情報支援に対する活動に盛り上がりが欠ける一つの理由に、労力に見合った評価がなされない現状があると思います。無駄な徒労に終わっていると思われることが、後に実に大きな貢献をしていた事に気付く場合があります。継続的に情報支援を行っていくには、何らかの評価やフィードバックがあるとよいと思います。


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