耳式体温計の性能評価

− 鼓膜温との比較及び測定手技の影響検討 −
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著者名
西藤成雄1) ,西藤正雄2)

所属機関
1)西藤こどもクリニック
2)さいとう小児科

Author
Naruo SAITO 1) , Masao SAITO 2)
1) Saito Children's Clinic, 2) Saito Children's Clinic

Key Words
体温測定,耳式体温計,腋窩式体温計,測定手技

要旨
当医院外来に来院した60例(男児29例、女児31例)を対象に、放射鼓膜温度計の原理を利用した耳式体温計(MC-509)の腋窩温との性能比較、および測定手技習熟度が及ぼす影響を確認し、臨床現場での有用性について検討した。腋窩温との相関係数は未習熟者測定および習熟者測定共にr=0.77であり、有意な正の相関性を示した。3回連続測定のばらつき最大幅は未習熟測定では平均0.32±0.27℃、習熟者測定では、平均0.09±0.09℃であり、両者間に有意な差が認められた。また、測定手技習熟度による測定値の差は平均0.10±0.28℃であり、習熟者測定の方が未習熟者測定に比べ高い値を示す傾向が認められた。以上の結果より、本耳式体温計において、測定手技は非常に重要な精度維持の因子であるが、正しい測定手技の指導、実現により臨床の現場において非常に有用な評価機器になりうることが示唆された。

論文本文

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