演題湿潤療法で治療したV度熱傷の1歳女児の1例所属・演者○福田弥一郎1)、岡田清春2)抄録1) 医療法人福田診療所、2) おかだ小児科医院
熱傷治療については全くの素人である一小児科医が、かかりつけ患者からV度熱傷の湿潤療法について相談を受け、その治療経験のある医師と連携して、苦戦しつつも何とか治療しているので報告する。
症例は1歳女児。昨年11月、てんぷら油をかぶって右の耳から下顎及び右前腕に受傷。救急搬送先の形成外科にて「V度の熱傷で皮膚移植が必要」と言われ、自分でネットで探して湿潤療法をしたいとかかりつけ医である当院に相談。当院から、湿潤療法には経験の深い滋賀県のおかだ小児科医院に紹介。以後、岡田先生や夏井先生の指導を仰ぎつつ当院で治療。V度の部分も受傷後2か月には上皮化したが、瘢痕を残した。また3か月頃になってU度であった下顎部に肥厚性瘢痕を形成。現在もその治療を行っている。この間の御両親の心情と合わせて、この1年間の経過につき報告する。