第16回近畿外来小児科学研究会:開催日 2009-04-12
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演題
玩具を用いた幼児の聴診の工夫
所属・演者
西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギークリニック(守山市)  西藤成雄(医)
抄録

 気管支喘息の定期受診時には、呼気末の喘鳴消失を確認したい。しかし、幼児に診察に協力を得ることは難しく、努力呼吸による呼期末まで喘鳴消失を確認するのが難しい。そこで幼児が関心を持つ玩具(風車、吹き上げボール、吹き上げ糸)を用い、小児の聴診手技の向上について検討を行った。

 インターネットにて調査に協力医師を募集し、3つの玩具を配布しそれぞれの聴診のし易さを尋ねた。70名から回答が得られた。その結果、聴診のし易さ、安全性、取り扱いで吹き上げ糸を支持する意見が最も多かった。またソノグラフによる解析でも、吹き上げ糸が吸呼期比にばらつきが少なく、呼気末まで吐きき続けていることが示唆された。

 幼児の喘鳴消失を確認する際の補助具として用いる玩具に、吹き上げ糸が最もよいと考えられた。


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