第15回近畿外来小児科学研究会:開催日 2008-11-23
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演題
当科で経験した化膿性髄膜炎13例の臨床的検討
演者

○制野勇介、丸茂智恵子、田中裕也、竹下佳弘、高原賢守、飯尾潤、木村祐次郎、前田真治、松本貴子、芥川宏、野中路子、毎原敏郎、平尾敬男
所属
兵庫県立塚口病院 小児科
抄録

 化膿性髄膜炎は現在でも神経学的予後・死亡率から緊急性の高い疾患である。しかし罹患率の高い乳幼児期には、初期症状や所見が非特異的で早期診断が困難な場合も少なくない。当科でも、発熱、けいれんにて入院時に施行した髄液検査では異常を認めず、入院翌日に全身状態不良となり髄液検査を再検して化膿性髄膜炎と診断し得た症例を経験した。

 そこで最近8年間に当科で経験した化膿性髄膜炎13例について、特に初期症状について検討を行った。年齢は1歳未満7例、1〜2歳4例、2歳以上2例と、乳幼児早期が主であった。同定した起炎菌は肺炎球菌6例(PSSP 1、PISP 2、PRSP 2)、インフルエンザ桿菌6例(BLNAS 2、BLNAR 3、BLPAR 1)であった。

 初診時に7例で全身状態不良で重症と判断できたが、5例では意識清明で全身状態も比較的良好であり臨床症状からの判断は困難であった。検査データや後遺症などについても報告する。


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