Welcome to The Internet Allerology!
= インターネットが拓く新しい患者支援 =

○西藤成雄(西藤こどもクリニック)

■名称 第13回日本アレルギー学会春季臨床大会
    特別セッション「インターネット時代のアレルギー診療」
■日時 2001年5月11日(金) 9:00〜11:30
■場所 パシフィコ横浜(神奈川県)

抄録

 インターネット(INET)の出現は日常生活のあらゆる局面で影響を与え、臨床の場においても患者支援に様々な応用が今日まで試みられ成果を上げてきている。

 1985年頃からパソコン通信が始まり、ニフティーサーブにおいて喘息患者を対象としたフォーラム「すこやか村・喘息館」が開設され情報支援に努めた。1995年頃には画像を用いて容易に表現できるホームページ(HP)の利用が盛んになり、やがては音声動画などを伴うプレゼンテーションや中継も可能となった。そして今日では喘息用語検索エンジンやINET喘息日誌など、利用者の操作や要求に応じて動的にコンテンツが生じるアプリケーションをINET上で提供する時代に入ってきている。

 こうしたINET支援は、生活の習慣を変えることによりの症状を軽減したり発現を阻止できる疾患、特に病初期での適切な治療への導入などで効果をあげる事例が多く、アレルギー疾患においては適応が広いであろう。またその成功の秘訣は、既存の社会の枠組みを越えた「ネットオピニオン」(患者や医療従事者)の交流も否定できない。

 20世紀末に忽然と姿を現した超技術INETは、過去に比較ならないくらい大量の情報を社会に流通させ、現実の世界では定義し得ない現象やサービスをもたらし、それ故に従来の組織や法律との整合性に我々はいま戸惑っている。しかし、既成の概念にとらわれず、これからを担う我々がINETを臨床に導くために新しい倫理や利用法を提唱する時が来ている。

 今日までINET技術を利用した患者支援の事例を元に、アレルギー疾患に悩む患者の孤立を阻止し福利に適うINETを利用した臨床技術研究、すなわち "Internet Allergology" を新しい分野として論説しその是非を問うてみたい。

◆なお本演題で紹介したHPは次のURLにブックマークを設けた。
http://www.kodomo.co.jp/gakkai/20010511/


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