ポリオ(急性灰白髄炎)

ポリオ(急性灰白髄炎)について
「小児マヒ」と呼ばれ、わが国でも30年前までは流行を繰り返していましたが、予防接種の効果で現在は国内での自然感染は報告されていません。しかし、現在でも東南アジアや中国、インドなどではポリオの流行がありますから、これらの地域で日本人がポリオに感染したり、日本にポリオウイルスが入ってくる可能性があります。予防のためにワクチンを飲んで免疫をつけておきましょう。

ボリオウイルスはヒトからヒトへ感染します。感染した人の便中に排泄されたウイルスが口からはいっ咽頭または腸に感染します。感染したウイルスは3〜35日(平均7〜14日)腸の中で増えます。しかし、ほとんどの例は不顕性感染で終生免疫を獲得します。症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し、麻痒をおこすことがあります。ポリオウイルスが感染すると100人中5〜10人は、カゼ様の症状を呈し、発熱を認め、統いて頭痛、嘔吐(おうと)があらわれ麻痺が出現します。一部の人は永久に残ります。呼吸困難によっ死亡することもあります。

感染の合併症として麻痺の発生率は1000〜2000人に1人ですが、麻痺患者が1人発生したときには、その周りに100人以上の感染者がいるといわれています。

ポリオワクチン(経口生ワクチン)
I、II、III型の3つタイブのポリオワクチンウイルスが混ざっています。飲むことによりそれぞれがつきます。しかし1つか2つの型だけの免疫しかつかないこともありますので、2回飲むことが決められています。それによって前回つかなかった型に対して免疫ができて子防体制ができ上がります。ひどい下痢をしているとウイルスがつきにくいのて、注意しましょう。

【副反応】

ワクチンウイルスは弱毒化されており安全なワクチンですが、服用後体内で増えますので、50万人以上の投与に1人程度の極めてまれな頻度ですが、ウイルスが脳脊髄に達して麻痺を生ずることがあります。

またワクチン投与を受けた人からは15〜37日間(平均26日間)にわたってウイルスが便中に排泄されます。このウイルスがワクチンを受けていない子に感染して、麻痺をきたすことがあります。その頻度は一定していませんが1年に1〜2人程度でまれなものです。


予防接種について

 西藤こどもクリニック