第7回近畿外来小児科学研究会・一般演題抄録
演題
5.滋賀県内の小児科を受診する外来患者家族のインターネットの医療資源の利用実態について
演者
○西藤成雄1)、高野知行2)、竹内義博2)、鳴戸敏幸3)、目片由子3)、田中敏巳3)、野々村和男4)、赤堀史絵4)、山本尚5)
所属
1) 西藤こどもクリニック(守山市)
2) 滋賀医科大学小児科
3) 国立療養所紫香楽病院
4) 守山市民病院
5) やまもと小児科
抄録

【目的】インターネット(以下 INET)ならびに情報機器(以下 IT機器)の普及に伴い、ネットワークから提供される医学情報やサービスなどの医療資源を利用する患者は急増している。小児科を受診する外来患者家族のINETの利用実態と医療資源の利用実態を明らかにした。

【方法】滋賀県内の5つの医療機関を定点とし、平成9年より3年ごとに同医療機関の小児科を受診する外来患者家族を対象に8問のアンケートを実施した。

【結果】調査を開始した平成9年はINETに接続できるIT機器を保有する世帯は32.1%であったが、平成12年には47.0%、そして平成15年には96.2%に達していた。INETの医療資源を利用経験がある世帯は、平成9年には、調査対象の2.5%であったが、平成12年には11.6%、平成15年には40.4%に達した。将来の利用についてもどの年でも高い割合でINETの医療資源を利用したいと回答した。

【考案】INETに接続できるIT機器の保有世帯の割合は、どの年でも全国平均を上回った。INETの医療資源の利用は外来患者の約4割で行われていた。INETの適切な医療情報の提供や施設情報の公開、オンラインサービスの充実は、外来患者の受療行動を促し満足度を高める。滋賀県はそれに最も適した地域と言える。