第5回近畿外来小児科学研究会・一般演題抄録
演題
溶連菌感染症の地域内流行と当院での診断・治療
演者
○中井 寛明
所属
中井こどもクリニック(和歌山県御坊市)
抄録
 平成13年8月から翌14年1月に和歌山県御坊市に位置する当院において溶連菌 感染症患者が増加し、地域内小流行があったと思われたので、その診断、治療につき報告する。

 溶連菌感染症の診断には、A群β溶連菌迅速検査(ストレップA)を用いた。 迅速検査を65例に施行(年齢0〜35歳、中央値2歳、男39名、女26名)、内陽性者は30名(年齢0歳〜 29歳、中央値3歳、男18名、女12名)だった。初回投与薬剤は、AMPCのみ24名、AZMのみ2名、 CFZN+AMPC 2名、CDTR-PI+AMPC 1名、CDTR-PI+AZM 1名で、22名(73%)で迅速検査陰性となった。8名の2回目迅速検査陽性者の内、5名に抗生剤再投与(AZM 3名、CDTR-PI 1名、AMPC 1名)を行い、4名で3回目迅速検査陰性(80%)であった。最終陰性率は87%であった。