横浜市鶴見区保健所主催

小児喘息講演会・相談交流会

平成11年10月31日・鶴見公会堂

=== 喘息の治療薬について ===

■ 総論:予防のお薬と発作を止めるお薬
◇ 喘息の予防薬 … 喘息の根本的な原因を治療していく

   内服 :抗アレルギー剤、(ステロイド剤)
   吸入 :抗アレルギー剤、吸入ステロイド剤

◇ 発作を止めるお薬 … 防ぎきれなかった発作を速やかに止める

   内服 :気管支拡張剤(交感神経刺激薬、キサンチン製剤)
       その他
   吸入 :気管支拡張剤(交感神経刺激薬)
   その他:貼付薬、坐薬
■ 総論:喘息の治療を虫歯に例えると、、
◇ 喘息の予防薬 

   普段毎日歯を磨く作業に似ている

◇ 発作を止めるお薬

   それでも虫歯になってしまい、歯医者さんで治療を受けるのと似ている
■ 総論:投与方法による分け方
◇ 内服薬
   予防薬   :抗アレルギー剤、(ステロイド剤)
   発作を止める:気管支拡張剤(交感神経刺激薬、キサンチン製剤)、その他

◇ 吸入薬
   予防薬   :抗アレルギー剤、吸入ステロイド剤
   発作を止める:気管支拡張剤(交感神経刺激薬)

◇ ネブライザーによる吸入 
   予防薬 ← 量や回数によって目的が変わる → 発作止め

◇ その他 
   予防薬   :(なし) 
   発作を止める:気管支拡張剤 … 貼付薬、坐薬
■ 総論:吸入の正しい理解と使い方
◇ 過度の依存は禁物
   ・火事は初期消火。発作を止める吸入器は、小さな消化器。

◇ 全身への影響は少ない
■ 各論:喘息の予防薬
 ◇ 内服 :抗アレルギー剤
        ・長期間の服薬が原則、重大な副作用は少ない、効果は期待しすぎない

      :ステロイド剤
        ・小児ではほとんど使われていない

 ◇ 吸入薬:抗アレルギー剤
        ・内服とほぼ同様

      :ステロイド剤
        ・高い効果が期待できる、重大な副作用は少ない、使用後にうがい、幼いお子さんには難しい

 ◇ ネブライザーによる吸入
      :抗アレルギー剤
        ・内服とほぼ同様
■ 各論:発作を止めるお薬
◇ 内服 :気管支拡張剤(除放性テオフィリン薬)
        ・古くから使われている(副作用がよく分かっている)、頭痛、吐き気

     :気管支拡張剤(β2交感神経刺激薬) 
        ・効き目が早い、指先の振戦、動機
 
◇ 吸入薬:気管支拡張剤(β2交感神経刺激薬)
        ・内服とほぼ同様、依存し易い
 
◇ ネブライザーによる吸入
     :気管支拡張剤(β2交感神経刺激薬)
        ・内服とほぼ同様、量を間違えないように

=== 自宅での管理と環境整備 ===

■ ピークフローメーターは羅針盤
 ・ピークフローメーターは気管支のモニター
■ 喘息日誌は航海日誌
 ・お子さんの状態を正しく把握。また、かかりつけの医師に正しく症状を伝える。
■ 家庭内の環境整備
◇ 家中に対策が必要!?

◇ まずは寝具の手入れから

 ・干すのではなく掃除機で吸う
 ・片面1分、両面毎日
 ・高性能の掃除機は不要
 ・防ダニシーツも効果があるがキチンと清掃する

◇ ペットはどうしよう。

◇ たばこは厳禁!

 西藤こどもクリニック