ワークショップ:QOL・心理

JSCA-QOL Ver.2による喘息学童児のQOL調査

○浅野みどり1),三浦清世美2),石黒彩子3),杉浦太一4)
1)名古屋大学助教授 2)同 助手 3)同 教授 4)藤田保健衛生大学 講師

【目的】気管支喘息をもつ学童のQOLの現状およびQOLに影響を及ぼす要因を知る。
【対象と方法】小学校4年生〜高校3年生の316名(男児187,女児129)の喘息児を対象に,現在学童用に開発中の自記式QOL調査票(JSCA-QOL Ver.2;5領域,30項目+総括スケール,5段階尺度)を用いて調査を実施した。
【結果】対象は小学生168名,中学生105名,高校生43名で,重症度では重症10,中等症75,軽症205,寛解8,不明18名であった。QOL総得点は,平均129.1±13.5点(Max150点),総括スケールの平均値は4.14±1.0(Max5点)で,性別・重症度による有意差はなかった。1項目当りの平均値では5領域のうち「家族的な項目」で最も低く(3.7±0.9),「社会的な項目」で最も高かった(4.8±0.4)。重症度による比較では「社会的な・・」「仲間社会的な・・」の2領域で中等症が軽症および寛解より有意に低下していた。また,「身体的項目」のみ女児が有意に低かった。QOL総得点と総括スケールの相関係数は.606(Speaman)であった。


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[第19回日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会]
大阪府立羽曳野病院アレルギー小児科