ランチョンセミナー

気管支喘息の治療

○林田 道昭
林田クリニック

 気管支喘息の本態は、慢性気道炎症であり、気道過敏性が亢進し気道狭窄(咳込み、喘鳴、呼吸困難発作)を来たすと考えられている。従って、治療は、発作時には、気管支拡張薬を、非発作時には、抗炎症薬の投与が必要である。抗炎症薬には、経口抗アレルギー薬(ロイコトリエン拮抗薬など)、DSCG吸入(エアロゾル、カプセル、吸入液)、DSCG吸入液+β2吸入液、テオフィリン、吸入ステロイド(ベクロメサゾン、フルチカゾン)があり、症状が軽快しても発作予防の目的で継続投与される。治療期間は、無症状期間が1〜2年続き、運動誘発性喘息もなく、呼吸機能が正常化するまでと考えている。その間、環境整備(ダニやペット除去、親の喫煙制限)を徹底し、定期的受診、喘息日記の記載、症例によりピークフローメーター測定しながら、経過をみていくことが大切である。私のクリニックでの治療の現状も報告の予定である。


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[第19回日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会]
大阪府立羽曳野病院アレルギー小児科