吸入に関する注意事項

= 必ず読んでください。 =

喘息を「ゼロレベル」に管理することは大切ですが、自宅で安易な治療を行うようになってはいけません。自宅で医療行為を行うので、機器の扱いやお薬に関する知識、そして慎重な判断が求められます。
発作が頻繁に生じているときは自宅の吸入器にたよらず早い目に外来を受診して下さい。
喘息発作を火事に例えると、電動式ネブライザーやMDIは小さな消火器だと思って下さい。火事は確かに初期消火が大切だそうです。喘息でもひどくならないうちに気道の状態を元に戻すことはよいと思います。しかし、小さな消火器では消せない火事もあります。その時はためらわず消防車を呼ばれるでしょう。それと同じです。電動式ネブライザーやMDIですべての発作に対応できるわけではないのです。
いきなりひどい発作で生じた場合、決して自宅で吸入はせず救急外来を受診して下さい。
普段は吸入で喘息が治まるのに時として吸入をきっかけに呼吸苦が進んでしまう場合があります(奇異性反応)。いきなりひどい発作の場合は、吸入は慎重に。そして発作の起こった周辺に何か喘息の引き金になる様なものはありませんか(例えば、ソバ)。周りをよく見て疑わしいものがあれば、それから遠ざかって下さい。
吸入中はお子さんの十分に観察して行って下さい。特に顔色や呼吸の様子に注意して下さい。特に悪心・頭痛や呼吸苦が生じたらすぐに吸入を中止して下さい。
前述しましたが、吸入で一時的に低酸素状態を招くことがあります。何気ない毎日の定期吸入であってもお子さんの状態をよく観察してください。
お薬の量や吸入の回数、間隔などは勝手に変更しないで下さい。
少し喘息発作や喘鳴が目立つ場合などは、気管支拡張剤の量を少し増やすように説明されているかもしれませんが、それでもその支持された量を超えないように注意してください。変更するつもりはなくても気管支拡張剤などは量がわずかですから、間違えないようにしてください。
不明瞭な点は、かかりつけの医師にお尋ね下さい。
ホームページに詳しく書かれていても、家族で勝手に判断されたりしないようにして下さい。必ず不明な事はかかりつけの先生に尋ねてください。
フォーラムの投稿から
吸入器に関する問い合わせは「こどもと喘息フォーラム」でもたくさん頂きます。代表的なお答えを紹介いたします。

[Asthma_ML:2407] 吸入 には「生理食塩水」を使っ てください.
[Asthma_ML:2408] 吸入 器は小さな消化器

[Asthma_ML:1347] 加湿器の霧は直接吸って はイケナイ!


こどもと喘息 >> 治療の概略 >> 電動式ネブライザーを用いる吸入薬
 西藤こどもクリニック