電動式ネブライザーで使用するの主なお薬は次の通りです。■ 抗アレルギー剤(予防薬)
■ 気管支拡張剤
■ その他(生理食塩水)■ ステロイド剤 ← 日本ではまだ未認可
気道のアレルギー反応を抑えるお薬です。
気管支を広げ喘息発作を治めたり、抗アレルギー剤が気道の奥まで届くようにします。
- 使用方法
- 小ビンから小さい方の注射器を使って指示の量だけ吸い取って下さい。たいてい指示されている量はわずかです。いったん吸い取ったお薬は決してもとの容器には戻さないで捨てて下さい。注射器の針は取り扱いに注意して下さい。
- 副作用
- まれに、指先の振戦や動悸、頭痛、など交感神経の刺激症状が現れることがあります。吸入するたびにこれらの症状がでる場合は、かかりつけの先生に相談してください。
- 代表的な薬剤
「メプチン吸入液」
「メプチン」という名前の薬剤は他にエアー、キッド・エアー、錠剤(25μ,50μ)、シロップなどがあります。
「メプチン吸入液ユニット」
最近では、1回分ずつプラスチックのアンプルに分封されたメプチン吸入液も発売されるようになりました。
「ベネトリン吸入液」
- 生理食塩水
- 霧を発生しやすくしたり、薬剤を適当な濃度に調節するために用います。
# 最近、海外に在住の方からも問い合わせを頂くこともしばしばあり、
# 電動式ネブライザーで用いる吸入ステロイド剤について触れること
# にしました。
成人ではMDI(定量噴霧式吸入器)によるステロイド剤の吸入によって喘息を管理することが一般的となってきました。小児でも大量でない限りは成長やホルモンに影響が出ないことが分かってきました。そこで小児でも中等症以上の喘息のお子さんでは用いられるようになってきました。
しかし、MDIが使えない幼いお子さんに対しては、電動式ネブライザーで噴霧できるステロイド剤があればよいことになります。実はすでに海外では電動式ネブライザーによるブデゾナイドなどのステロイド剤の吸入が行われています。
日本では副作用や投与量などの検討がなされており、まだ一般には使用が認められていません。しかし、小児期においても気道の抗炎症治療を早期から始めること(早期介入)は、次第に支持されるようになってきました。国内でもブデゾナイドなどの吸入液の使用が認められるようになりますと、乳幼児の喘息に対する治療が、大きく変わると予想されます。